JIS X 8341-3

Webコンテンツのアクセシビリティ確保に関する日本工業規格。正式名称は『高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ』という。

2004年6月に初めて制定された後、2010年8月に改定され、さらに2016年3月に2回目の改定がされた。最新版は『JIS X 8341-3:2016』である。『JIS X 8341-3:2016』は、2012年に対応国際規格となった『ISO/IEC 40500:2012』と要求事項を一致させた「一致規格」として公示されている。『ISO/IEC 40500:2012』は、W3C勧告「WCAG 2.0」をそのまま採用したものであり、実質的には『JIS X 8341-3:2016』は『WCAG 2.0』と同じ要求事項を持つ規格になったといえる。

『JIS X 8341-3:2016』はJISマーク表示制度の対象にはならないため、Webサイトなどがこの規格の要求事項を満たしたとしてもJISマークを付与することはできない。規格の要求事項を満たしていることを示す方法としては、以下の規格に基づいた供給者適合宣言がある。

  • JIS Q 17050-1:2005 適合性評価−供給者適合宣言−第1部:一般要求事項
  • JIS Q 17050-2:2005 適合性評価−供給者適合宣言−第2部:支援文書

また、供給者適合宣言を行うことが困難な場合は、ウェブアクセシビリティ基盤委員会の『対応度表記ガイドライン』が定めた対応度のいずれかを用いて、例えば「このWebサイトは『JIS X 8341-3:2016』のレベルAに準拠している」と表記することもできる。

なお、日本工業規格の規格票は、日本規格協会のJSA Web StoreでPDF版または冊子を購入する必要がある。閲覧だけであれば、日本工業標準調査会のWebサイトでPDFファイルの規格票を閲覧することができる。